虹の彼方へおじ散歩 ~ 赤羽編 (ほろ酔い気分で「赤水門」) ~
昭和の香りが残る『桐ヶ丘団地』を散策した後、再びJR赤羽駅まで戻ってきた。
2時間弱の散歩は歴史を振り返るプチ旅行だった様な気がする。
楽しく充実した時間が過ごせた。
これから赤羽駅東口を起点に、荒川の河川敷から「赤水門」へ向かう事にする。
ただ時計は13時とお昼過ぎを指している。 しかしまだ「昼ご飯」を食べてない。 ここは腹ごしらえをしてからだろう。
駅前の『赤羽一番街』でお店を捜す事にした。
赤羽は飲兵衛の聖地で有り数多くの居酒屋が立ち並ぶ。 赤羽一番街はそんな赤羽を代表する飲み屋街だ。
その中から「昼飲みのお店」として選んだのは『海鮮炉端 魚友 赤羽本店』。
この後、散歩の続きがあるのにお酒はなしでしょ!・・・と思われた方もいらっしゃるのではなかろうか?
しかしながらノープロブレムである!! 本気飲みはしないつもりだし、このメンバーならこうなるのがいつもの成り行きなのだ。 これは仕方がない・・・。
少しぐらいアルコールが入っても散歩に支障はない。 それどころかエンジン全開になる事間違いなし!
早速入店しよう。
海鮮炉端 魚友
コロナ対策を考え店外のテーブル席にしようと思ったのだが、店内がすいているのを確認し店内の席を選択した。
このお店は店名からもわかる様に魚介類をメインにした居酒屋である。
美味しい魚でお酒が楽しめそうだ。
キンミヤ焼酎
いきなりの焼酎ボトルである。 関東の居酒屋では定番の「キンミヤ焼酎」。
私はいつも通り炭酸割だ。 他の2名は水割りでいく模様。
それぞれが好きなようにやればいい。
でもボトルでスタートは本気飲みであり、散歩の続きがなくなるのでは・・?
ボトルをもう一本追加するような事になればそうなるかもしれないが、追加はしないかと・・・・。
だから散歩の続きはまず大丈夫である。 いや大丈夫だと思う。 ん~ん、おそらく大丈夫ではなかろうか・・・・・・。
しばらくは突き出しで焼酎を楽しむ。 焼酎を1杯あけたところで(1本ではない!あくまで1杯である!)注文の料理が到着した。
「刺身3点盛」だ。
刺身そのものの味を楽しむため「塩」が付いている。 もちろん山葵や山葵醤油でいただいてもいい。
早速「蛸刺し」を塩でいただく。
蛸の食感を感じた後旨味が拡がっていく。 美味い!
伊佐木は王道の山葵醤油でいただいた。
醤油の旨味と山葵のアクセントが伊佐木を包み込みその美味さに酔いしれる。
お酒にもよくあう。
続いて登場の料理は「伴助ほっけの半身焼」。
まるまると太った美味しそうなほっけだ。
伴助ほっけの半身焼
ほっけはホクホクに焼かれていて、箸を入れると簡単に身がほぐれる。
塩加減もよく脂ののりも充分。 干物にする事によって旨味が凝縮されているようだ。
久しぶりに美味い干物にありつけた。
さすが干物の高級ブランド『銀座伴助』のものだけある。
居酒屋の定番メニューもいただこう。
「牛すじ煮込み」だ。
牛すじ煮込み
よく煮込まれた牛筋は口の中で蕩けていく。
具材の旨味が滲みでた出汁が美味いのは当然である。
居酒屋では必ず頼むこのメニュー、牛すじや玉子などの食材を楽しむのは言うまでもないが、美味ければ出汁も残すことなくいただく事にしている。.
このお店の出汁は少し甘めが強いが、酒の肴としては打ってつけなのでもちろんいただいた。
この他にも「出汁巻き玉子」や「ポテトサラダ」などを肴にし楽しい酒宴は続いた。
しかしながら何事にも終わりはある。 焼酎のボトルが空いてしまったのだ。
さあどうする!?
後ろ髪が引かれる思いではあるが、予定通りこれにてお開きにする事にした。
会計は一人約2000円と格安。
やはり赤羽は酒飲みに優しい飲兵衛の聖地のようだ。
さあ、ほろ酔い気分で散歩の続きに出よう。
荒川の堤防を目指して住宅街をいく。 風が心地いい。
その住宅街の中で荒川河川敷を利用する方々のために建てられたようなお店2店舗に出くわした。
最初の1店舗は『アエルコーヒーストップ』。
RーFACTORY & アエルコーヒーストップ
『アエルコーヒーストップ』はお洒落なカフェ。
近隣の方の利用はもちろん、荒川の河川敷を楽しむ人々のための休憩所にもなっている。
写真は隣接されたサイクルショップ『R-FACTORY』で、カフェを利用する方の駐輪も可能なのだ。
今から目指す『旧岩淵水門』はサイクリストの聖地で有り、ここはサイクリングを愉しむ人達の憩いの場でもある。
土曜、日曜日は河川敷でサイクリングやランニング、そして散歩や行楽を楽しむ人達で常に満席になるらしい。
そしてもう1店舗は『テルメ末広』という銭湯である。
テルメ末広
ここは「露天風呂」や「ジャグジー」、「サウナ」なども併設された本格的な銭湯である。
地域の銭湯でもあるが、やはりここも河川敷を利用する方々の拠点になっている。
例えば河川敷でランニングを楽しむ方はその旨を銭湯に伝えると営業時間前から荷物を預かっていただけるのだ。
ランニングを楽しんだ後は銭湯で疲れた体が癒せるのである。
ランニングをする人だけでなく河川敷を利用する方々も様々な使い方をしているのではないだろうか。
荒川の横を流れる新河岸川を渡り荒川の土手に出た。
目的地はすぐそこだ。
荒川河川敷
河川敷には行楽を楽しむ家族連れが数多くいる。
小さな子供たちの歓声が心地よく聞こえてくる。 楽しそうだ。
桜の木々にはまだ蕾一つないが、あと2週間もすれば満開の桜が荘厳で優しい風景を形作るのだろう。
その時に再度訪れたいものだ。
『旧岩淵水門』、いわゆる『赤水門』が見えてきた。
大正時代に作られた旧岩淵水門は、『荒ぶる川』という名のとおり氾濫を繰り返した『荒川』から荒川下流域の人々を守ってきたのだ。
旧岩淵水門
現在はこの赤水門より約300m下流に昭和57年に作られた新岩淵水門、通称『青水門』がその役割を果たすようになり、赤水門は役割を終えた。
現在は近代化産業遺産としてその姿をとどめ、荒川河川敷を訪れる人々の憩いの場になっている。
サイクラーの聖地
前述したようにここ赤水門はサイクラーの聖地となっている。
この日も数多くの自転車が駐輪されていた。
スポーツサイクルに交じってママチャリがちょこんとあるのが何とも微笑ましい。
目的地の旧岩淵水門に到着する頃にはすっかり酔いも冷めていた。
心地よい日差しもそろそろ夕日に変わる頃である。
JR赤羽駅に到着すればこの日の『おじ散歩』は終了だ。
赤水門に別れを告げよう。
『桐ヶ丘団地』と『旧岩淵水門』を目指した『おじ散歩』は2万歩を超えるものとなった。
疲れた体を癒すために『テルメ末広』に寄りたいところだが、喉を潤す方が優先順位が上なので『赤羽一番街』を目指す事にしよう。